こうはんいひふはくだつ

広範囲皮膚剥脱

別名
デグロービング損傷,皮膚剥脱創
最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

外傷による広範囲皮膚剥脱とは、交通事故などが原因で、広範囲にわたって皮膚がめくれてしまった状態を指します。

大きな外力が加わる状況であるため、皮膚だけでなく筋肉や神経など皮膚の下に存在する組織に損傷が及ぶこともあります。

また、元通りのきれいな皮膚が形成されないこともあり、結果として瘢痕形成を残す場合もあります。そのため、必要に応じて皮膚の移植なども検討されます。広範囲皮膚剥脱は、デグロービング損傷や皮膚剥脱創と呼称されることもあります。

※広範囲皮膚剥脱の原因は、熱傷や重症薬疹、自己免疫性水疱症など多岐にわたりますが、ここでは主に交通事故などによる外傷が原因の広範囲皮膚剥脱について説明します。

 

原因

外傷による広範囲皮膚剥脱は、主に事故が原因で起こります。たとえば、交通事故や機械に巻き込まれるなどの事故が挙げられます。

具体的な状況としては、歩行者がトラックなどに足をひかれ、皮膚がねじれるような形で剥脱(はくだつ)してしまったり、機械に手が巻き込まれて、骨や筋肉を残した形で皮膚がはがれてしまったりすることがあげられます。

症状

外傷をきっかけとして発症するため、外力が加わる部位によって足や手、臀部(でんぶ)など身体の各部位に剥脱がみられる可能性があります。皮膚の剥脱に際して強い痛みを感じたり、同時に血管を損傷して出血が生じたりすることもあります。

また、皮膚損傷の程度や深さ、部位などによっては神経や筋肉、腱などの組織が同時に損傷を受けることがあります。これらと関連して、しびれや麻痺(まひ)、筋力の低下、運動機能障害などの症状が現れることもあります。

さらに、元通りきれいな皮膚が形成されないことから、機能障害が生じたり、見た目の問題が生じたりすることもあります。

検査・診断

広範囲皮膚剥脱が生じた際には、皮膚の損傷や、筋肉、腱などの損傷状況を詳細に評価することが重要です。また、骨折を含めた組織障害を評価するために、CT検査やMRI検査などの画像検査も行われます。

皮膚剥脱が広範に生じる状況では、大きな外力が身体に加わっていることが想定されます。そのため、局所の病変以外に損傷が生じている可能性も考慮し、血液検査や尿検査、局所以外の部位を対象にした超音波検査やCT検査なども検討されます。

治療

外傷による広範囲皮膚剥脱が生じた場合には、外科的な処置が行われます。皮膚以外にも血管、筋肉、腱、神経などの損傷が合併していることもあるため、こうした各種組織に対しての処置も必要とされます。

皮膚の損傷状況によっては、必要に応じて植皮術が必要とされることもあります。この場合、複数回の処置が必要となることもあります。

また、傷口への感染などが問題となることもあるため、必要に応じて抗生物質の使用や、破傷風の予防処置も検討されます。

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